オレンヂなデイズ

イタリア帰りの起業家、奮闘する

副業の時代

ボナセーラ!

フィレンツェに戻りました!空が青い!日差しが強い!

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スペインでは何を頑張ったかって、ブログを頑張りました!おかげで今までに無いPVを記録することが出来ました!ちょっと暫く練習は出来てないけど、その分走り込みを頑張っています!

 

さてさて、ジョカトーレコンサルティング(登記上の正式屋号は「リーダーサミット企画」)は、去年の11月に創業し、おかげ様で素晴らしいクライアント様に恵まれ、自転車操業ながらどうにかここまでやって参りましたが、Buongiorno S.p.Aとの契約は彼等の日本法人が登記完了した段階で正社員になる条件だし、なんやかんやでやっぱ七月には会社員に戻る事になりそうな気配です。

 

やっぱり、その方が自分の為にもえぇやろなと思いつつ、廃業届出すのは嫌だなぁと思っていたんやけど、ブログのPVも伸びてるし、そもそもデジタルマーケティングの勉強になるし、当面はアドセンスの収入を副業事業所得に計上して存続させ、そこから色々チャレンジしてみようかなと思います。

 

そんで思い出してんけど、昔、大宮のダンス練習場、「コンフォートホール」のオーナーが俺に話してくれたことがあったんや。

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「川崎くん、私はね、●●歳の時に悟りを開いたんだよ。これからの時代、会社員一本槍なんて正直ありえんよ。で、不動産投資に集中し、軌道に乗ってきたところで会社は辞めたのさ。そりゃあせいせいしたもんだよ。懐かしい話しだねぇ。。」みたいな事を仰ってらした。金持ち父さんの話を読んだばっかりだった若き日の俺は、「さすがっす!」としか言葉が出なかった。

 

オーナーは現役時代、結構な大手のメーカーにお勤めでらっしゃったが、業績が伸びない中で周囲が早期退職を勧められる中、悟りを開かれたとのお話だったと思う。若干、昔の話でうろ覚えなので詳細は違っているかもしれないが。

 

俺には不動産投資も株式投資も向いてない。それは間違いない。

副業とは、本業と相乗効果を産む事業を選ぶのが定石だから、ブログから研究してみるってのは、まんざら間違ってへんと思う。今更かよって感じやけど、思い返せばほんまにいつだって俺はLate Arriverやったからね。

 

そんな面白い事書き続けられるとは思えへんけど、継続は力なりって言うやん。先輩方の中には、「川崎、外資は40過ぎたら毎日がイチローだよ。戦力外通告に怯える毎日だよ。」とおっしゃる方も結構いらっしゃるので、俺は楽しみながら自分の道を模索しようと心に決めているんや。そもそも、一途に会社の為に働くなんてガラやないしね。

 

あとはColeman Expert-networkって奴で投資家向けにコンサルやってるんだけど、今週は一応それで三百ドル稼いだ。たま〜にしか依頼が入らないのでそっちは主力にはなりえへんと思う。

 

思えば、竹原元チャンプは、ブログに面白い事を書かないとアカンと言うプレッシャーで鬱病になってしまったと言うエピソードを持ってらっしゃった。

 

自分のペースで、楽しみながらクリエイティブに、創造性溢れる副業を・・。

 

そんな目標も、アリやろ?

 

リアリアリアリアリーーー

 

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Skypeで働いて勉強した事を忘れないうちにまとめる。中編

オラ!

おっすオラ悟空じゃないよ!「Hola」ね。まだマドリードに居ます!

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さぁ今日は三回構成の第二回!Skypeで勉強したことを忘れないうちにまとめますわ!

 

第一回は「テク企業がどんだけ強く見えても実はファンドが最強だった」ってのと「技術トレンドの変遷の速さとP2Pの栄枯盛衰」をまとめたので比較的マクロ経済的なテイストで内幕のエピソードを交えてお届けしました!

 

なんせアムステルダム会議にあの日に居た日本人は4人だけだから、ここで書いておかないと日本語の情報としては残らないのでまぁそれなりに価値があったと信じたい。

 

第二回はガラッと風味を変えてマインドセットについての発見、学びをまとめたいと思います。読んで頂けたら幸甚ですわ。

 

1.嘘つき野郎から始まってそれでいい!てかむしろ最初から真実を言える奴いねぇ!

思えば俺はとんでもねぇ嘘つき野郎だった!!懺悔したいんや。。

 

だってアカウントマネージャとして採用はされたけど、最初はスカイプ会議で英語でビジネスの進捗を報告なんて出来なかったんやからね!これが出来たのは多分入社して一年くらいしてからだと思う。そういうことをする為の仕事なのにね!

 

「英語でプレゼンする仕事」に英語でプレゼン出来ないくせに応募して採用されるってどないなってんねん!みたいな。詐欺やねこのレベルはマジで。

 

で、この問題の厄介な点は、語学のスキルの問題で出来なかった訳じゃないんよ。ただ、下手な英語であった事も無い参加者の前でプレゼンして「こいつ英語も話せないで馬鹿じゃねぇの」って思われるリスクが怖くて精神的な問題で出来へんかった。九割がた意気地の問題なの!自分で書いててもなんて恥ずかしいんだ!!

 

でも「俺なら出来ます!」って感じで売り込んで採用された訳だから今更「出来ない」じゃ済まされへんやろ?冷や汗かきながらも、出来るって言って出来なかったからにはもう「出来るようになる」の一択な訳ですわ!

 

でもね、今から思えばそれで良い!って思う。プロって、プロとして始まるケースよりも、偽物のプロにとりあえずなっちゃって、格好悪くてもそこから努力して少しずつ本当のプロになって行くしかないんじゃないかなぁって思った。

 

人類最強リバイ兵士長も言ってたやろ?「調査兵団ではたいていの新兵は最初の遠征で死ぬ。そこを生き残った兵士だけが生存率の高い優秀な兵士になって行くんだぜ」みたいなさ。

 

理想的には、最初から超すごい奴がやってくる的な少年漫画のシナリオが格好良いけどそうは行かへんて普通!「言っとった割にショボイやんけ!」って言われて「すんませーん汗」つって頑張って、迷惑はかけちゃうけど嘘から産み出す誠で埋め合わせできると信じようや!長期的に見れば必ず「かけた迷惑」を「貢献」が上回るで!必ず!

 

但しここでのポイントは自分も迷惑をかける前提だから、そのぶん誰かの失敗にも寛大でいるように努めたいなって思う。結構、自分が優秀って思っちゃうと人の失敗に対してシビアになるからね。。でも、誰しも最初から優秀だった訳は無いやろ?

 

2.「ぷ、意識高い系かよ?」って揶揄されてもやっぱり日本は狭いって思ってた方が良いよ!だって実際見方によってはホンマに狭いもん!

 

本気で何かを追求してる人なら誰でも知ってるこっちゃけど、その分野ではすぐに世界で一番すごい人たちから習いたくなるやん?そこでやっぱり言語の壁にぶつかる訳だから、語学はやっぱやるしか無いよね?

 

俺がSkypeの採用面接で一つの鍵になったと思うのは、"Seeing Both Sides"って言うUSのベンチャーキャピタリストの書いた本について説明した時だった。ベンチャーキャピタルに興味のある人はこのテク業界で掃いて捨てる程いるけど、洋書をわざわざ読んでまでその研究をする人ってなるとイキナリほんの一握りになるねん。・・意外やけどね。

 

それはかなり当時面接をしてくれた伝説のカントリーマネージャーには響いた様子で、一気に打ち解けたのを覚えてる。面接官の伝説の男は、覚えてくれてるかな?多分もう忘れてるかもだけど(笑)

 

競技ダンスの上位の先生方も、プロボクサーだって外国に学びに行くし、ちょっと聞いた話じゃすごい料理人さんも最近はスペインとかに技術を学びに来るって聞いた。そう言う意味では、自分の興味ある分野を深く理解するために英語って修めておきたいもんやね。TOEICで高い点取るってモチベーションでも勿論えぇねんけど、やっぱりどうしても学びたい事がある人たちは吸収が違うんじゃ無いかなって思う。

 

3.実はみんながクロロ団長になれるんや!

 

俺は100%断言できるねん!そう、君の中にもクロロは眠っている。

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※冨樫義弘先生著、「ハンターxハンター」より

いやいや、あのヒソカをも一蹴する最強の団長にどうやってなんのよ??って思うやろ?でもな、これがマジやねんて。

 

誰でも人のスキルを盗む事は絶対に出来るの、胸に手を当てて思い出してみてや。君も幾つか心当たりあるやろ?それを仕事でやるだけのこっちゃ。

 

憧れる人がいれば、その人の仕草や口癖を真似したりするやん、それの延長上の話でね。競技ダンス部に所属してる君なら、憧れの先輩のナチュラルターンを再現しようとしたやろ?フィガーをパクったりしたやろ?プロの先生と同じ曲でデモを踊ったはずやで。

 

俺は今日も、いきなりぶっこんだマドリードオフィスで、いきなりCEOの前で日本のビジネスの現状をプレゼンさせられる事になって、内心ちょっとびびったけど余裕で対処できた。でね、そのプレゼンのやり方は自分でも笑ってしまうねんけど、前の職場、Essenceで凄く目立ってた日本人女性APAC社長のプレゼン手法を「盗賊の極意」でパクったものやねん。英語のアクセントから、パラグラフの組み立て方、話すポイントの選び方までそっくり過ぎて自分でも笑ってしまうねんけども!そらぁ多少は劣化版やけどさ。

 

フェルナンドCEOと、他にも25人の幹部がLifesizeって言う会議アプリの向こうで見てる中でいきなりフラれたスライドをプレゼンして、その後で直属の上司からは「あのプレゼンよかったよ!」って言葉を貰えたんやで!そらぁそうやよ!なんたって俺史上最強のスキルを持つ人から必殺「盗賊の極意」でパクったプレゼンメソッドやからね!

 

これは勿論「憧れ」の他にも幾つかクリアしないといけない条件があるので、その点も含めて「盗賊の極意」って奴は侮れんで。さすが冨樫先生や!しかし、相性ってのもあるので、相性が良くないとイカンって点ではむしろ「霊光鏡反衝」に近いと言える。

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冨樫義博先生著、「幽遊白書」より。

 

ほら見てや!また奇しくも冨樫先生やで!!やっぱ天才やな!!!

その凄いトップマネジメントの女性は蠍座だった。俺は蟹座で同じ甲殻類なので相性と言う点では申し分ないと言えよう。うん。

 

まぁそんな感じで、最初は詐欺と罵られながらも、すげー人から色々技術を盗んで、皆んなこの世界を亘って行ってるんだなって。マイナスから始まっても、それでもえぇから頑張って世界と戦うしかないって事を学んだ。これがマインドセットかなぁって思うねん。

 

じゃあまた!

夏までには日本に帰るからお会いした際は宜しくお願いします!

 

Buenas Noches!!

 

 

 

 

 

熱狂のマドリード

オラ!

 

今までチャオチャオ言いまくってたのに飛行機で2時間半飛んだだけでいきなり「オラオラ」になりました!EU内なので税関もないし通貨も同じだし国境を超えたっつっても隣の県に来たくらいな感覚ですがやっぱり立派に違う国です!

 

そんな急には癖が抜けなくて空港から運んでくれらタクシーの兄ちゃんに「グラツィエ」って言ったら若干怪訝な顔をされたけど、去り際に「チャオ」って言ってくれました!えぇ兄ちゃんや・・。

 

ホテルの周りをほんの15分歩いただけでサッカーコートが二つもありました!

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プレイしてる子供達のレベルが半端ないです。暫く見入ってしまいました。

 

俺はサッカーなんて出来ないから全く分からないにも関わらず、ダッシュからの空中で超柔らかいボールタッチとか、ワンバウンドさせても鋭く枠内に飛ぶシュートの弾道とかインパクトの音とかスピードとか明らかに草サッカーやないやろコレ!

 

見てお分かりになる通り、このコートはキッチリ金網に囲われているので、ボールが外に飛んで行くことなくずっと途切れずにプレーを継続することが出来るちゃんとしたコートです。今の季節日没は10時なので、彼らはずっとここでプレイし続けているんです。そらぁ上手くなるやろね。

 

さすがレアルとアトレティコのあるマドリードだなって、思い出しました。そして、ホテルに戻ってディナーを食べ始めたのですが、なんと今日はレアル・マドリードの試合だったのです。ホテルのレストランには大きなディスプレイがありました。そしたら試合の時間になったらわらわらと突然来るわ来るわ・・・・!

 

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この後もドンドン老若男女が集まって来て、閑散としてたレストランバーがあっと言うまにすごい熱気です。つーかね、ここホテルやで?明らかに地元のレアル応援団の人たちにしか見えないんやけど、どうなってんの??

 

これが国技の熱狂ってやつなんだなって関心してたら、隣の席におじいちゃんとその娘さんみたいな感じの二人が陣取って、注文もせずディスプレイを見やすい位置に机と椅子を動かして観戦を始めました。

 

暫くしてさすがにスタッフの人が来て机を動かすなって注意すると(言葉分からないので想像ですが)、50後半か60前半くらいのおじいちゃんが目前の柱をガンガン拳で叩きながら「このファッキン柱のせいで見えねーんだよゴラァ!」って叫び始めたのです。(※ 翻訳は想像です)

 

隣でパスタを食いながら、苦笑を飛び越して結構笑ってしまいました。おじいちゃん!すごい情熱の熱量です!!これが情熱のスペイン!熱狂のマドリードかっ!!

 

街全体がこれだけ熱狂すると言うのはすごいですね!

レアル・マドリードは開始1分30秒くらいでC・ロナウドが得点していました。普段サッカー見ないのになんだか面白くて前半は全部見ました。

 

www.footballchannel.jp

前に代理店でDAZNを担当していたので、欧州サッカーの記事は一時期読みまくっていました。一番印象に残っているのはこのFootball Channelさんの記事です。

 

スペインのサッカークラブは、なんと国からお金が融通されている国営企業みたいなものなんです!そりゃあ世界中から強い選手を買える訳だよね・・

 

中国の政府から出ているお金を使って外国の企業を買うファーウェイみたいなもんかな、反則やろソレ・・って感じですが大衆の熱狂が産むポピュリズムの政治もここまで現地の熱狂を感じると、なんかもうそんなもんなんかなと思いますわ。

 

老若男女みんなが同じスポーツに酔って、熱狂する街、マドリード

結構羨ましいなって思いました。

それではまた!

 

アスタラビスタ!

 

Skypeで働いて勉強した事を忘れないうちにまとめる。前編

東日本大震災の日、俺はSkypeの全社会議でアムステルダムにいたんや。

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ちょうど帰る日が3/12とかで、震災で成田空港が閉鎖されてしまい、日本に直接飛べないからスカイプジャパンの仲間(4人くらい)でソウルかどっかにとりあえず飛んで様子を見ようみたいな話になっててんやわんやで大変だった。

 

さてさて、今日のトピックや!

キャリアと言う視点で見ると、2010年にスカイプのアカウントマネージャ(営業主任くらいのイメージ)に受かった事は今居る地点に到達する上で非常に大きな分岐点やったなぁって思う。まだ別に大した事出来ていないけどそれでも一応。

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実際に当時のSkypeは日本でもKDDIと年間10億円規模の契約を締結し(いわゆる「Skype au事件」)飛ぶ鳥を落とす勢いやったし、競争倍率はなかなかで、最終結果の通知は予定日よりも十日くらい遅延したんや。大穴と言われていた俺が受かったことが分かった時、担当してくれた凄腕エージェントのラファエル・バビコフが熾烈なコンペティションを制してこのポジションを掴んだ事をとても喜んで、祝ってくれた事をよく覚えている。あの時はホンマに、めちゃ嬉しかった。

 

コンペティションと言われると燃える俺は、そう言うのには向いてるとつくづく思った。

 

急いで当時勤めていた財閥商社系SI会社に辞表を出して、そこで仲良くなった豊洲の親友と戦友に別れを告げ、夢と希望に溢れた着任は2011年の1月からだったと思う。

 

忘れないうちにあの頃、栄光の日々を謳歌していたルクセンブルクが誇る会社、Skypeの中で学んだ事をまとめておきたいんや。

 

1. やっぱりファンド最強!

当時、スカイプはプライベート・イクイティのシルバーレイクってファンドが筆頭株主だった。最終的にはシルバーレイクはeBayからスカイプを結構安く買って、マイクロソフトに75億ドルと言う凄まじい高額で売りつけてすげー儲けたと言う話だった。

本当はアムステルダムの全社会議では、Skype株式上場に向けて社長のトニー・ベイツの元みんなで上場して頑張ろうぜみたいなテンションで怪気炎をあげていたはずだったのに、裏では買収される事は決まっていたらしい。。

 

すごく鮮烈に覚えとるのは、そのアムスの会議でトニーベイツCEOへの質問コーナーで一人の社員が、「株式上場したらファックな大企業が買収しようとしてくるだろうけどそれってどうやって避けるの?」って質問していたんや。その時、トニー・ベイツはさらっと答えた。「俺たちが企業価値をあげて、時価総額を極大化してファッキン大企業が買えないくらいになろうぜ!」・・勿論彼はその演技をすることが仕事だった訳だから誰も責められないが、CEOってのもやれやれな仕事やなぁと思った。

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買収を避ける方法なんて、普通は存在しないって皆たぶん分かってた。唯一聞いたことがあるのは、Googleの株式は株式市場で買っても議決権がついてる株は買えないみたいな話を聞いたことがある。MSとかに買収される事を避けるために議決権付きの株式はラリー・ペイジなどの経営チームが握っているんだそうだ。議決権なしでも株式が売れるくらいすごい会社は稀だろう。

 

話が外れたけどそんな訳で、ベイツはシルバーレイクから送り込まれたCEOだ。あとCTO(技術担当取締役)のマーク・ジレットって言う人も同じくファンドが送り込んだ人材なんだけど、ジレット氏はすこぶる評判が悪かった。「コードを1行も書けないのにCTOだなんて笑える」みたいな人物評を周囲の人々は言っていたけど、実際のところは俺は知らへん。ただ、スカイプスマホが台頭する世界でスマホ向けに最適化するのが遅くて、その隙をViberやKakao、LINEに突かれたのは間違いない。そもそもパソコン発祥の構造だったからだ。

 

Skypeで働く900人ほぼ全員の前で「上場するぜ!」と言うポーズを取っておきながら、実は全力で買収される事を目指すシルバーレイクから送り込まれた幹部たち。なんとも社員としては切ない訳だけど、それが資本主義の世界の現実なのだからわかりやすい形で「資本のルール」を教えてくれたことに感謝する方が生産的やろうなって思う。

 

2. 技術トレンドの移り変わりは早い!

何を当たり前の事をと思う人もおるかもしらんけど、身を以て体感すると本当に想像を絶するんや。。Skype当時は革命的だったパソコン通話を可能たらしめた技術は、Peer to Peer(ピア・ツー・ピア)と呼ばれる。Skypeを創業したニクラスと言うスウェーデン人率いるチームは、このPeer to Peer (以下、P2P)技術を活用して以前から"Kazah"と呼ばれるファイル共有ソフトを世に出していたんだけど、これはご存知の通り世界中ですごくたくさんの著作権侵害関連の訴訟を抱える原因となって結構大変だったらしい。日本だと同様の仕組みを持つWinMXとかが俺が大学の時は流行っておったね。

 

なんとかP2P技術をもっと平和利用できないかと考えたニクラスとその仲間のヤヌスと言う人は、エストニアの「ケルベロス」と言う名前の場末のうらぶれた伝説のバーで話していて、P2Pで電話みたいに遠くに人と話せるアプリケーションを作れるんじゃねーかと言う話になったらしい。全てはそこから始まって、のちに世界を震撼させるSkypeが誕生するんや。

 

そもそもインターネットの基礎となるTCP/IP通信はアメリカの国防相で開発された技術だし、マイクロソフトインテルGoogleOracleApple、、とITは全部アメリカの企業やから、ヨーロッパ初のソフトウェア企業が世界を変えるような技術を開発すると言うのはとても貴重なケースだなって思う。Linuxで有名なリーナスとかはスウェーデン人だったりするけどね。

 

サーバーを利用せずとも、パソコンだけで音声・映像通信を可能にするスカイプの革新的なP2Pネットワークは、「スーパーノード」などの超クールな要素技術とあいまって業界に衝撃を与え、国際電話で莫大な利益を得ていた当時のいろんな国の電話会社を震え上がらせた。

 

今でこそ、国際遠距離恋愛のカップルもビデオコールを無料で出来て当たり前だけども、それを初めて可能にしたのはSkypeな訳だから人類史上稀に見る本当に革命的なソフトウェアだったと言える訳やね。

 

しかし、時は流れて10年後、スマホ全盛の時代になると、今度は話が違ってきたんや。パソコン時代は結構皆電源に繋いで操作するからスカイプがパソコンのCPUを多少使って通信しても問題なかったものが、スマホは電源を消費することは避けないといかん訳だから、サーバー(クラウドとか言うよね)側で必要な処理をするクラウドベースの通信アプリの方がよくなってしまった。

 

しかもViber、Whatsapp、Kakako、LINEはスマホの電話番号と紐づけてアカウントを管理しているので、スマホの電話帳に入っている友人と自動的に繋がれる事がスカイプと比較してすごく便利だった。スカイプはあくまで「Skype ID」を教えあって繋がらないといけなかったからね。

 

そんな訳で最強で革命的だった「P2P通信技術」も一瞬で過去の遺産になるんだなって事を身を以て体験すると言う貴重な機会だったと思う!

 

色々勉強したなぁほんま。そして、テクノロジーの会社ってこれだけアメリカ一強の時代なのに、俺はヨーロッパの会社とは本当に縁がある。ダンスもボクシングも発祥はヨーロッパ!嬉しい事や。

 

では機会があれば後編を書きたいと思います。

チャオ!