オレンヂなデイズ

イタリア帰りの起業家、奮闘する

ビジネス本としての "THE GAME"

僕らの世代のヒーローと言えば、色々いるけどニール・ストラウスを抜きに語れないだろう。

courrier.jp

 

THE GAMEはナンパ本と言ってしまえばそれまでだけど、ナンパに全く興味のない人も絶対に一度は手に取る価値のある本だ。

 

高度な心理学的、生物進化学的(性淘汰理論)な洞察はすでに「ナンパ」とかの域を遥かに超えている。

 

ここまで研究する情熱があれば、何か他のもっと生産的なことが出来るはずだけど。

 

ソーシャルダイナミクス(人間関係の機微がもたらす変化)に関する記述のうちで、仕事に通じる部分はいくつもあるけど、今日は「ピーコック・エフェクト」を掘り下げたい。

 

ニール・ストラウス(通称:スタイル)の師匠、通称「ミステリー」がロック・スターのような派手な格好でクラブに乗り込んで行く訳だんだけど、その超前衛的な常軌を逸する派手さが生み出す効果を孔雀効果「ピーコック・エフェクト」と呼ぶようだ。

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派手な格好をすることは、それ自体大きなリスクだ。

「バカじゃねーかコイツ」と奇異な目で見られるんだけど、それを承知で派手な格好をするミステリー達のリスクテイクの精神と揺るがない自信が、米国やヨーロッパ(劇中ではセルビアとか東欧に旅する)で女性達の心を動かしていく。

 

誰だってリスクは取りたくない訳だが、なんのリスクも取らないことが世の中では実は一番のリスクだと言う説もある。(実際ザッカーバーグもそう言っているし)

 

孔雀の羽もなんの役にも立たないどころか、捕食者に狙われるリスクを取ってメスにアピールしていると言われている。

 

雄は生存の危機を冒してまでも、雌に選ばれる為に頑張り、そんなリスクを冒す雄が評価される。

 

単に自滅すれば良いって事じゃなく、如何に上手にリスクテイクするか。

仕事でも、周りの賢者たちはそこを見ていると思う。

 

日常的にリスクテイクしていれば、当然時には崖から落ちてボコボコになるんだけど、そう言う「痛い目をみる経験」を経てきていることこそが重要なんだろう。

 

タフじゃないと、生き残れない。

 

なんのリスクも取らずに、でも成功したいと言っている後輩をタマに見かけると、「THE GAME」を読んで欲しいなと思わずにはいられない。

 

別におれは説教をしたい訳でもないし、ただ読んだ人がそこから有意義な洞察と言うか、リスクテイクやチャレンジの意義みたいなものを面白いと感じてくれたらいいなと思うだけなんだけれど。